平成29年5月、経済産業省の 若手プロジェクトチームが発表した
「不安な個人、立ちすくむ国家」
と言うレポートを皆さんは知っていますか?
どういった内容か、一部を抜粋しますと・・・
〇 モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか
〇 人生には目指すべきモデルがあり、自然と人生設計ができていた
〇 しかし今、何をやったら 「合格」「100点」がわからない中 、
人生100年、自分の生き方を自分で決断しなければならない
こういった書き出しでレポートが始まります。
そして、
〇 「自由の中にも秩序があり、 個人が安心して挑戦できる新たな社会システム」を創
るための努力を始めなければならないのではないか
と提言がされています。続いて、
〇 個人の生き方や価値観が急速に変化しつつあるにもかかわらず、日本の社会システ
ムはちっとも変化していない
〇 このことが人々の焦り、不安、苛立ちに拍車をかけているのではないか
〇 なぜ日本は、 大きな発想の転換や思い切った選択ができないままなのだろうか
そして、「昭和の人生すごろく」というワードが出てきます。
「サラリーマンと専業主婦で定年後は年金暮らし」
というのが「昭和の人生すごろく」。
このすごろくの「コンプリート率は既に大幅に下がっている」としています。
「昭和の人生すごろく」って言葉、なかなかにすごいけど、妙にしっくりきませんか?
団塊=「昭和の標準的人生」
現役=「昭和の標準的ではない(?)人生」
だとわかりやすいかと。もはや人生の想定がここまで違うわけですよ。
でも、日本の社会保障制度はいまだに「昭和の標準的人生」が基準。
「老後2000万円問題」も基本ベースは「昭和の標準的人生」。
そして、
まさしくコレ。ワタシ達「就職氷河期」は、人生これからというときに「昭和の人生すごろく」が崩壊した世代。
大学を出てから公務員になって以降、感じ続けた違和感の正体は
「昭和の人生すごろくを進んでいるつもりが、実はすごろく自体が幻だった」から。
今「65歳定年制」に移行しつつあります。上司や同僚は皆一様に喜んでますが、言い方を変えれば「サラリーマンは65歳で強制終了」なわけです。
そして、定年後の再就職先として選択されるような業種は、今後IT化・自動化が進んでいきます。つまり「再就職先はなくなる」という話。
ウチのオヤジは54歳で自衛官を退官後、74歳になった今でも再就職先の警備会社で仕事やってるけど、これも警備のIT化・自動化が進めばお役御免となるわけです。
「働けるうちは働く」と意欲的に仕事やってるので、これはこれでいいのかな。
もう耐えられなくなってきてますよね・・・。そしてしわ寄せは、
ここまでくると、
「政治と高齢世代の癒着」とでもいうか・・・。
もう年寄りから選挙権を剥奪した方が良いとさえ思えてきますねえ。
としています。
就任以降「増税」以外の話題がない岸田総理は、どのように考えてるのかな?
古い価値観に縛られたままだと、行きつく先は増税しかないわけです。
これは政府や官僚だけの問題ではなく、国民一人ひとりの「マインドチェンジ」が必要なわけです。
そして最後にこう締められてます。
若手官僚の中から、こういった気骨のある提言が出るとは思いもしませんでした。
このレポートは賛否両論あって、
立憲民主党とか共産党は当然に猛反発。
片や連合が支持母体、片やプロレタリアートがルーツ。
日本型雇用にドップリな人たちには「お前ら死ね」って言ってるようなもんだし。
今の日本を牛耳る老害世代も当然「放してなるか既得権益」で猛反発。
45歳定年とか「高プロ」とかも視点を変えれば、昭和の人生すごろくから早期に抜け出す絶好のチャンスとなるわけです。
ゆっくりと沈みゆく泥船なんですよ。さっさとライフジャケットを着て脱出しないことには、気づいたときには沈んでいきますよ。
早く気づけたワタシはさっさと脱出します。
どうなるか分かりませんよ。でも今のままだと沈没しますから。
「公務員てさ、親方日の丸じゃん」ってよく言われますが、その親方がまずい状況なわけです。
リンク貼っときます。ぜひ読んでみてください。
https://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf
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